中国、大型ロケット「長征５号」打ち上げに成功…「宇宙強国」路線推進 - 読売新聞

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　【北京＝比嘉清太】中国の航空宇宙当局は２７日、中国最大の運搬能力を持つ大型ロケット「長征５号」（全長５７メートル）の打ち上げに成功した。長征５号の打ち上げは、エンジン故障による２０１７年７月の失敗以来２年半ぶりで、通算２回目の成功となった。

　２８日の共産党機関紙・人民日報によると、長征５号は中国南部・海南島の文昌宇宙発射場から打ち上げられ、離陸の約３０分後、搭載していた衛星を予定されていた軌道に投入した。

　長征５号は０６年に開発プロジェクトが正式始動した。それまでのロケットに使われていた毒性の強い推進剤の使用をやめるなど、新技術が多く導入された。１６年１１月に最初の打ち上げに成功している。１７年の打ち上げ失敗を受け、エンジンの設計を含めた技術改良に取り組んでいた。

　習近平（シージンピン）政権は、３０年までに宇宙開発で世界のトップレベルに立つことを目指す「宇宙強国」路線を進め、先行する米国を追い上げようとしている。２２年前後には有人宇宙ステーションの完成を予定している。長征５号はそのための資材の運搬や、火星探査機の打ち上げなどに使われる予定だ。

　中国政府は２７日、米国のＧＰＳ（全地球測位システム）に対抗する独自開発の測位システム「北斗」を巡り、来年６月までに衛星「北斗３号」を２基打ち上げるとも発表した。現在は５メートル以内とされる位置情報の誤差の範囲が、中国や周辺では数センチ単位に狭まる見通しだ。

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2019-12-28 11:48:00Z
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